本、建築、ときどき旅。
by fracoco-Y
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ヴァヴァン通りのアパルトマン
図書館で借りてきた
「パリの秘密」(鹿島茂著、中央公論新社刊)が面白い。

東京新聞の夕刊に、三年間にわたって連載されたコラムを
一冊にまとめたもの。
ページを開けば、昔、セーヌ河岸に水泳学校があった話、
とかメートル標準器のありか、とか。それに、パッサージュの話。
かつてのレストランが居抜きでビリヤード場になった話もあった。

知っているようで、知らないパリの話の数々。

それはそうだ。私がパリに滞在した延べ日数は12日足らずなのだ。
その中で、あ、これは見た、という話がひとつ。

ヴァヴァン通りのアパルトマン。
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昨年、私たちが投宿したこじんまりのホテル、
アトリエ・モンパルナスのある同じ通りに
そのアパルトマンはあった。

パリには珍しい白いタイルの外壁。部分的にブルーのタイルが
白、青、白、青・・とかわりがわりに貼られている。

ファサードは、これまたパリには珍しく、階段状に、
上階に行くほどセットバックして、引っ込んでいる。

そのベランダから顔をのぞかせる植物たち。グリーンが清清しい。

きれいに保たれていて、シックで、近年の建築かと思うほどだが、
このアパルトマン、アンリ・ソヴァージュとシャルル・サラザンという
二人の建築家が、1912年に建築を申請した建物なのだ。

用いられている白いタイルは、汚れ防止のためにエッジが
斜めに切り取られていて、地下鉄に使われているものと
同じタイプのものだという。

それにしても、築90年以上とは信じがたい。

ヴァヴァン通りのアパルトマンは、通りに馴染み、
かつ、人目を引いている。
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by fracoco-Y | 2007-02-17 22:53 | architecture
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