本、建築、ときどき旅。
by fracoco-Y
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ハンマースホイ
上野の西洋美術館で、展覧会を見た。

ハンマースホイ、という不思議な名前の画家の絵画展である。

ハンマースホイのホイ、というのは何かの掛け声かしら?
などとあらぬことを思う。

つい最近まで私はこの画家の名前さえ知らなくて、
先日tvで知った。

誰もいない室内の風景を描いていて、よく見ると閉ざされたドアには取手がない。
妙な絵なのだった。
すごーく正確に描写されているようで、思いがけないところがデフォルメされている。

ハンマースホイの世界は、私が小学校に通っていた頃の冬の日曜午後3時を彷彿とさせる。

曇天だけど、冬にしてはそれほど寒くないある日。
休日はもうじき終わってしまう。
でもまだしばらくは日曜日。
という不安と安堵がないまぜになった感じ。
デンマークのコペンハーゲン出身で、
ひたすら自分の身近な題材を描いた画家。

でも、私小説的ではなくて、どこか突き放したような、清潔で、潔癖で
夏目漱石風に言えば、「非人情」な感じがする。
それでいてほの温かい。



一枚の絵の前で私ははっ、と息を飲んだ。

それは彼がコペンハーゲン以外を描いた数少ない作品の一つで、
ロンドンのモンタギュー・ストリートが描かれていた。

その通りこそ、私が二年前にロンドンで滞在した宿屋のある通りで、
しかも100年前なのに、風景がまったく変わっていないのだった。
私は、自分が今どの時代を生きているのか、にわかにわからなく、なった。
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by fracoco-Y | 2008-12-07 17:33 | art
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