本、建築、ときどき旅。
by fracoco-Y
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2007年 10月 15日 ( 2 )
NHKアンコール「ロシア 建築と初恋に燃えた日々 黒川紀章」
昨晩、
世界わが心の旅アンコール
「ロシア 建築と初恋に燃えた日々 黒川紀章」
を見た。

このタイミング。追悼番組?

番組に気が付いたときには始まっていて、途中から。
7年前の映像らしい。

1958年、黒川紀章は世界建築学生会議に日本代表として出席すべく、
ソビエト連邦のレニングラード(現ロシア・サンクトペテルブルグ)を訪れた。

ロシア・アバンギャルドに傾倒していて、
コンスタンティン・メーリニコフの建築が見たかった黒川青年。
しかし、アバンギャルドの建築家は当局から弾圧を受けていて、
視察はかなわなかった。

ただ、この旅で見た住宅のプレハブ工場の強い印象が、
その後の、カプセルタワーへとつながって行った、と、
番組で黒川紀章は述懐する。

建築を志す、同世代の青年たちとの邂逅。

42年ぶりの再訪。
当時、親しくなった一人を訪ねる。
ソ連では、建築家として立っていくことが難しく、彼は、博物館の
レイアウトの仕事に身を転じていた。

58年。黒川青年は、会議で通訳を務めた
一人の女性に恋心を抱いた。

その女性の連絡先がわかり、自宅を訪ねて行く。
女性はセルビア人男性と結婚したものの、10年後に離婚。
今は一人でアパートメントに暮らしている。

ピアノの上の写真立て。
黒川と二人で映った褪色した写真。

「この写真・・・!これと同じ写真をずっと持っていますよ。」
・・と黒川紀章。

「この曲を覚えていますか?」
「僕が覚えているのは・・・二人で川のほとりを歩いていて・・」
「ああ!それはこの曲ね!」


「・・あのあと、何度も手紙を書いた。・・でも返事は来なかった。
レニングラードの友人に宛てて手紙を書きましたよ。貴女の消息を知らせて欲しい、って。」
「ノリアキ・・・あの当時は、手紙に返事を書くのはたいへん難しいことだったの。
・・あなたは知らないかもしれないけど・・・。」
(※旧ソ連では、外国人との交際は厳しく制限されていた。)

その女性、イザさんは、年齢を重ねているにもかかわらず、
どこか乙女のような可憐さをのこした女性だった。

真冬の、グレイッシュな、ロシアの風景。
穏やかな口調。

モスクワの建築大学を訪ねると、
教室の学生たちが拍手で迎える。
彼らの手にある模型は、どれもが、どこか、
ロシア・アバンギャルドを感じさせるもので。
感慨深げな黒川氏。

黒川紀章、ってそれほど好きではなかった。

でも、番組のなかの黒川紀章は、決して、わるくなかった。

レニングラードは、彼にとって、思い出の地だったのだ。
サンクトペテルブルグのコンペ、
無念だっただろうな・・。

そして、イザさんは、彼の訃報をどう受け止めただろう。
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by fracoco-Y | 2007-10-15 20:00 | tv
今井兼次展
二日続けて建築展へ。
多摩美術大学の付属美術館にて、今井兼次展。

早稲田大学や多摩美術大学で教鞭を執った
プロフェッサー・アーキテクトであり、
ガウディやルドルフ・シュタイナー(教育でも知られる)の建築を
いち早く日本に紹介した人物でもあった。

大学の卒業設計から展示は始まる。

建築展を見る度に思うのは、(図面上手いなぁ)ということ。

今井兼次の卒業設計は、アール・デコの影響を感じさせるものだった。

名前は知っているけど、何を設計したのかは、実はあまり知らない。
私にとって、今井兼次とはそういう建築家だった。

展示を見ると、グンナール・アスプルンドのような、
北欧の建築家の影響を受けたらしい。

実現には至らなかった、広島の商工会議所の建築案を見て。
48枚の図面は、すぐにでも工事にかかれそうなほど。
惜しくも、何らかの理由で計画が頓挫したのだろう。
実現したものももちろんあって、早稲田大学図書館や、
浅草ー上野の地下鉄駅。
教職にあった早稲田大学からは、派遣されて欧州を熱心に視察している。
パリでは40代のコルビュジェに会い、インタビューを試み。
また、東京での地下鉄の設計がすでに決まっていたものか、
ベルリンでは、地下鉄を詳細に見て回り、三冊のスケッチを残している。

どちらかというと遅咲きの建築家で、
広島の日本26聖人殉教記念館などは、70歳を越えての作品。
作風は同時代のモダニズムの流れとは一線を画す。

92歳の長寿。
長生きもまた、才能のうち、と
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by fracoco-Y | 2007-10-15 12:03 | architecture