本、建築、ときどき旅。
by fracoco-Y
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メディア・リテラシー
私の幼少時代の三大事件といえば、
ホテル・ニュージャパン火災、日航機墜落事故、
そして、ロス疑惑だった。

ロス疑惑。
長身で、派手で、ちょっととっぽい感じの三浦氏、
舞台がアメリカ西海岸、ということも相俟って
適切な表現かどうか判らないが、
私の中では、どこか、その後のバブルの時代を連想させるような
イメージの事件であったように感じられた。

2003年に最高裁で無罪判決の出たロス銃撃事件。

その事件の被告であった三浦和義氏が渡航先のサイパンで
身柄を拘束されたという。
今頃?と、ひどく、びっくりした。

当時、事件の渦中にあった三浦氏は、
限りなく黒に近い灰色の人物として私の目に映っていたし、
また、多くの人の目に、同様に映っていたであろうことが
ネットの記事などから散見される。
それ故、控訴審、上告審の無罪判決には少なからず
意外な印象を受けたものだった。

一方で、氏が、複数の報道機関を相手取って
名誉毀損の民事訴訟を起こし(約500件)、
その半数以上に勝訴し、総額5000万円以上ともいわれる賠償金を
獲得したことも知り、当時の報道が常軌を逸した過熱報道であり、
まだ犯人とも決まっていない人物への
人権侵害を甚だしく行っていたらしいことも知った。
(三浦氏宛ての封書を勝手に開封する、
氏の怒った表情を撮影するために、
一緒に買い物に出た子を突き飛ばす、など)

思えば、子供の私が三浦氏を「かぎりなくあやしい」と思ったのは
メディアによって得た情報をもとに抱いたイメージである。
直接三浦氏に会って話をしたわけでもなければ、
裁判を傍聴したわけでもない。
(そしてメディアの横暴を想起させるネットの記事もまたメディアではある)

メディアの報道によって、この人こそ犯人では、と思われた人物が
実際には犯人ではなかった、という例は、
最近では香川県の祖母と孫が殺害された事件であったし、
遡れば松本サリン事件もそうであった。

メディア・リテラシー、という言葉がある。
日本語に訳すれば、「メディアを読み解く能力」というところか。

私の「イメージ」は正しいのだろうか。

そんな折、ネットに以下のような記事を見つけた。

(ロス疑惑の過熱報道当時三浦氏が)
深夜番組の「トゥナイト」で
評論家の田原総一郎と論争した際、田原は
「メディアが独自に調査して犯罪者だという疑惑を報道する自由がある」
と発言。これに対して三浦は
「それは自由だが、もし犯人ではないと分かったら責任を取って欲しい。
報道される側は生活が破壊されるのに、
メディアは何のリスクも負わないのは不公平だ」と反論している。
(「ロス保険疑惑事件(事件史探求)より抜粋」)


これは三浦氏の言うとおりで、
もし、田原氏が実際にそう発言したのだとすれば、
犯罪者であるという疑惑が間違っていた場合の
メディアの責任の取り方についてはっきり言及しない限り、
不遜だろうと思う。

各報道機関が、長野の河野氏や、香川の山下氏に
手をついて詫びを言ったという話は聞かないし、
あの報道は誤りでした、という訂正もついぞ見なかった。

ロス疑惑で、三浦氏が犯人なのかどうか、私には計り知れない。
しかし、メディア・リテラシーの必要性はあらためて感じるのである。
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by fracoco-Y | 2008-02-25 23:52
羊の大行進
先日、姉がやってきて一緒にtvを見ていて、
にしおかすみこがヒツジの群れに追いかけられる
シーンを見て、
「わたしもヒツジに追いかけられたい。」
と言った。

それは、千葉のマザー牧場の
「ひつじの大行進」という催しで、
話は急遽、マザー牧場へ行こう、
ということになった。
(意外と牧歌的なんですよ、我が家。)

姉の一家と、私と母。

父は最近かわせみに凝っていて、
かわせみの写真を撮る方を選んだ。

海ほたるで前売り券を買ったら、
ソフトクリーム付の割引の上に、リーフレットをくれた。
それによると、マザー牧場は、東京タワーや産経新聞を創設した
実業家が、昔、家が貧しくて、家にも家畜がいたらねぇ、
と嘆息していた亡き母に捧げるために造ったのだ、そうだ。

牧場には、アヒルがいた。
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そしてヒツジの群れ。
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12:30、坂の上からヒツジが150匹、わらわらとやってきて、
牧羊犬(ボーダーコリー)が、係りのお兄さんに連れられて、
はみ出ちゃダメ、と機敏にヒツジをまとめていた。

柵の中に入って、ヒツジと親しんだ。
嫌がるでもなく、頭をすりよせて来るので、
かわいい・・・・と顔や背中をなでる。
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100円でヒツジのえさを買って与えてみたり、
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ちょうど出産ラッシュらしくて、あどけないコヒツジの写真を撮ってみたり、
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オトナも楽しむのだった。

やはり結構広くて、思いがけずたくさん歩いたし、
ソフトクリームを食べたし、発酵バターを買い求めたり、
家に辿り着いたら、日も暮れかかっていた。

姉から、
「ヒツジ飼いたい~」
とメールが来た。
私も同じことを思っていたのだった。
さすがキョーダイ。考えることは一緒。

ヒツジはいいなぁ。
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by fracoco-Y | 2008-02-16 23:30 | diary
おとうと
映画監督、市川崑が亡くなったとのニュースを見た。

市川崑といえば、幸田文原作の「おとうと」。
ー私の中では。
その昔、彼の作品とは知らずに、テレビで見た。

結核に倒れた弟と、弟を看病する姉の姿。
病床の弟と、彼に付き添う姉とが
紐で手を繋いで眠るシーンに
小学生の私はなぜか
(がーん)
と衝撃を受けた。

その後、原作を読んだけれど、
原作も、映画も、余韻の残るものだった。

高名な作家の父、母亡き後、嫁いできた継母。
継母は、後添えのコンプレックスと、リウマチの持病とで
なかなか家族に心を開くことが出来ず、信仰の世界に閉じこもっている。
父は、家庭に正面から向き合おうとしない。

家庭の温かさに飢えている多感な弟、碧郎。
姉のげんは、実際家らしく、そうしたやりづらさをやりすごしながら
日々を送っているが、
碧郎は寂しさから、やがて荒れた生活を送るようになり、
結核を患ってしまう。
げんは、自分の婚期を逸するのも承知の上で、弟の看病に
専心する・・・。

弟の要望で、人目も構わず高島田に髷を結い、病床に赴く姉。
鍋焼きを食べたがる弟ーしかし病篤く、熱いうどんをすするなどは
とてもできそうもない彼のために、それと気づかれないように、うどんを
一口大の長さに切っておいてやる姉。
しかし、哀しいかな、家庭の団欒から長らく遠ざかっていて、
病人の一人でする食事のわびしさまでは思い至れない姉。
姉さんもおあがりよ、と誘われて、戸惑ってしまう。

病状がいよいよいけなくなって、
やがて、昏睡状態に陥る弟の枕元で、
「・・・碧郎さん、碧郎さん!」と
涙に暮れる継母。


誰が悪い、というわけではなく
どうしてかすれ違ってしまう家族の哀しみを
感じたりした。

さて、市川崑は「東京オリンピック」を映画に撮ったのだそうな。
オリンピック映画、と聞いて連想するのは、ドイツの女性映画監督、
レニ・リーフェンシュタールのことだった。

ー見たい。
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by fracoco-Y | 2008-02-13 23:48 | cinema
秘密の庭
昔のtv番組と言えば、15年ばかり前に、
フジテレビで日曜日の早朝に放映していた、
ロンドンの、家庭のインテリアを取材した番組が好きだった。

彫刻家とか、スタイリストとか、インテリアにも個性の出そうななりわいの人が
多かったと思う。

インテリアのどこにポイントを置いているか。
宝物は何か。仕事について。

それでなくとも、内装に情熱を傾けると言われるヨーロッパのことである。

家により、モダンだったり、アンティークな風情だったり、いろいろで、
見ていて、楽しかった。

今も昔も、tv番組を録画する習性がないので、
番組はたまたま早起きしたときに限って見ていたが、
ロンドン市街のことゆえ、
ほとんどは集合住宅であった。

一つ、ことのほか印象に残っているのは、
ある集合住宅に、住人共用の庭があったことだった。
広々としていて、散歩にうってつけな、
秘密の庭があるというのは何ともうらやましかった。

ーあれ、再放送してくれないかしらん。
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by fracoco-Y | 2008-02-08 18:18 | tv